激安!中古一戸建て

    白老リーフ

    深夜、雪は冷たい雨に変わり、寒々しいテント泊となった。
    朝が近づくに連れ、晴れの予報がはずれたことは、悲しい現実となっていった。

    曇天の空とごみだらけのビーチ、そして寒々しい海を見て、僕は海に出ることをあきらめた。
    そして、ネットの不動産売買情報で目をつけていた白老の中古一戸建てを見に行くことした。

    200万円の中古一戸建て

    100坪超の土地、100㎡を超えるこの建物が200万円だ。
    残念なことに、直前に電話をしたら申込みが入ったらしい。

    白老に海はあるが、おもしろそうな仕事があるかどうかは分からない。
    ただ、借金なしで住む場所を所有できるなら、食べていくための仕事などどうにでもなると思っていた。
    いずれにしろ、売れてしまったので、次の目的地、室蘭へと向かうことにした。

    途中、給油によったガソリンスタンドで、白老漁港近くにあるサーフポイントを教えてもらった。
    行ってみると、そこはすばらしいポイントだった。
    この時間だけに降り注いだ日差しも、この場所の印象を良くしてくれる。

    やはり、ひとりのサーファーもおらず、
    そこにひとりで海に入る勇気がなく、
    北海道行のために買ったドライスーツを着ることさえせず、白老を後にした。

    室蘭に到着するころには、また冷たい雨が降ってきた。
    昨晩のテント泊に懲り、ロケーションに興味のあった室蘭ユースホステルに泊まることにした。
    午後4時、チェックインをする時にホストに聞くと、宿泊客は、僕以外にはひとりだけとのこと。そして、期待どおりにひとりで個室を使えることになった。

    室蘭YH

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