お得なモイワスキー場
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規模が小さいことから、昨シーズン までモイワには興味がなかった。2019-20シーズンに、キロロとモイワで使えるシーズンパス、Japan Powder Passを購入した。そして、モイワで多くの時間を過ごした上で、モイワについてまとめてみた。
理想的なスロープ
ニセコ・モイワ・スキーリゾートは、アンヌプリ国際スキー場の東側に位置するスキー場である。 世界中から人が来るアンヌプリ山麓の4つのスキー場に対し、モイワはローカル色が強い。
ローカル色といっても、ニセコエリアには多くの外国人が住んでいるので、それは多国籍な色となる。熱心にスキーの練習をする日本の子供たちと、パウダーを滑りにやってくる外国人が対照的だ。
モイワスキー場のある斜面は、日本でのスキー黎明期に、北大スキー部の学生たちが試行錯誤を繰り返した場所だ。リフトのない当時、学生たちは徒歩で斜面を登った。
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関連情報
スキー黎明期のニセコについては、不幸なチセヌプリスキー場を、花園リゾートが再開発中のワイススキー場については、拡大するHANAZONOリゾートを参照ください。
モイワ山麓のスロープは、一定の斜度で裾が広がっており、下から見ると美しい。リフトの有無にかかわらず、スキーが行われていた黎明期に、モイワ山麓が選ばれた斜面であるこのも頷ける。
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斜面の変化に飛んだニセコ・ユナイテッドのスキー場は中上級者が遊ぶには楽しい。しかし、斜度が一定の長い斜面がないので、中級者がより技術を向上させるには適していない。
多くの地元の子供たちがスキーレッスンのために通うのは、 モイワのスロープが練習に適していることのほか、安く良質なレッスンを受けられること、それから混雑が少ないことが理由だろう。
手軽なバックカントリー
ニセコ・ユナイテッドと連続していないことから、話題になることの少ないモイワであるが、ゲートの外にあるバックカントリーは、手軽にアクセス可能でき、しかも比較的安全だ。6番ゲートを出て、わずかな傾斜を100メートル足らず登るだけで、バックカントリーで上質なパウダーを楽しめる。
十分な積雪となるミドルシーズン以降、作業林道経由で6番ゲートまで圧雪車が入れば、スキー場の安全管理外ではあるが、初心者コース並みのお手軽さとなる。
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2010-20シーズンのクワッドリフト運航終了の日に動画を撮影した。
モイワの大規模開発
2020年のニセコエリアでは、高級ホテルの開業が続く。1月にHANAZONOのパークハイアットが、12月にはニセコビレッジのリッツ・カールトンがオープンする。モイワでは、モイワ―スキー場を所有するチャータードグループが400億円規模の開発に着手する。2023年に「アマン ニセコ」としてリゾートホテルがオープン予定だ。そのほか、敷地内に30室のゲストルーム、31棟の独立型レジデンス、複数のレストラン、スパ、ネイチャー&アクティビティセンターが予定されている。
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Powderlifeの記事よれば、現在の第1リフト山麓乗り場付近からモイワ山頂までのリフトを新設する予定があるようだ。また、6番ゲートからアンヌプリに向かう稜線沿いにもリフトの計画があるらしい。さらに、ノーザンリゾート・アンヌプリから延びるリフトも検討されているようだ。
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リフト代が安く、空いているスキー場として利用できるのは、あと数年なのかもしれない。
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